ななよの日々是好日

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舞台出演を振り返って①

全くブログを更新出来ないまま、はや12月。

先日日比谷公園に行く機会があったのだけど、見事に紅葉してて綺麗だった。

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10月には舞踏の公演の後、11月には前半に一つ、中10日でもう一つの芝居の公演と約2ヶ月で3つの舞台に出演。夢中で走り抜けた感じだったので少し振り返ってみようと思う。

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11月の芝居は昨年、演技のトレーニングを受け直す為に通っていた、スクールの主催者の呼びかけの元に集まった仲間達と共演の舞台。

作品の読解と分析に時間を取り、登場人物の行動や欲求、イメージを探る稽古を積み重ねた後に、台詞を話し始める、という創作手法。これを体験しておきたかったのが出演を決めた理由の一つ。

というのは、今まで関わった多くの場が、作品の読解から登場人物の気持ちや行動の流れまで、出演者個々それぞれが考えて来たものを、演出家が取捨選択や軌道修正、ないしは、何かを少し付け加えて創るやり方を取っていた。このやり方は俳優の自由度が一見大きそうではあるが、作品の分析や役の立ち上げ方が、個々に任され過ぎてしまってる弊害として、共演者同士のシーンのイメージが時に食い違ったまま、力関係やアイディアの面白さの優劣等によって、作品が創られていってしまうこと。演出家のビジョンがハッキリしている場合は良いが、そうでない時は、バラバラで統一の取れない、個人芸同士のやりとりになってしまう危険があると感じていた。

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今回の稽古のステップを経ると、出演者全員が作品の向かう所を、かなり共有出来る。これはある意味当たり前なのだけど、ね。その分稽古に時間かかるから、省略せざるを得ない現場の方が多い気がするなぁ。

それと、台詞を話す以前の欲求を探る時に、即興の感覚を使う手法を得たのも、良かったことの一つ。

作品自体は、壊れた親子関係や死と向き合って感じる生の価値などを取り上げていた為、テーマが重いと感じた方もいたようだ。親子のやり取りに泣けた、とか、生きることを捉え直そうと思うとか、8人の人物それぞれの人生が描かれていて面白かった、という温かい感想も頂いた。

個人的な反省は色々ある。演じる役の欲求や、娘役とのやりとりで生まれる感情の動きに関しては、かなり早い段階から掴めた感覚が多かったのに対し、立ち居振る舞いや所作、感情をどこまで出すかのコントロールの按配など含め、外から見える役の造形は、道半ば、だったように思う。

、、、続く。